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【令和7年度税制改正:「103万円の壁」はどう変わる?】 ~大阪市本町の税理士通信~

令和7年度の税制改正において、いわゆる「103万円の壁」への対応が
話題となっています。これは主にパート・アルバイトなどで
働く人が、一定以上の収入を得ることで所得税や配偶者控除に
影響が出てしまう「年収の壁」問題のひとつです。
今回の改正では、こうした働き方に対する制度の見直しが進められ、
実質的に「壁の緩和」が図られています。

◆「103万円の壁」とは?
まず、「103万円の壁」とは、配偶者(ここでは妻と仮定します)が
年間で得る給与収入が103万円を超えると、配偶者控除が適用されな
くなるという制度上のラインです。この金額を超えると、夫の所得税の
軽減がなくなり、結果として家計の手取りが減ってしまうという懸念か
ら、一定の年収内で就労を抑える人が多くみられてきました。

◆令和7年度改正のポイント
今回の税制改正では、少子化対策・労働力確保の観点から、
「壁を理由に働く時間を抑える」ことの解消を目的とした支援策が
打ち出されました。その一つが「103万円の壁」への新たな対応策です。
具体的には、配偶者控除の対象が改正前の103万円から123万円に
引き上げられます(令和7年1月1日以降の所得に適用)。
これにより、例えば繁忙期に多めにシフトに入った結果、
年収が103万円を超えた場合でも、「配偶者控除が受けられなくなる」
という不安を抱えることなく働けるようになります。
 なお、この改正により配偶者特別控除については38万円の控除を
受けられる配偶者の年収が123万円超160万円以下になりますが、
年収の上限である201万円以下という点に変更はありません。
 今年は、年末調整等による扶養控除申告書の提出の際、上記を踏まえた
変更点に注意しましょう。

◆これからの働き方にどう影響する?
「103万円の壁」対策は、家計の担い手としての配偶者の働き方に
柔軟性をもたらし、家庭と仕事を両立しやすくする環境整備の一環
ともいえます。今後は、より実態に即した税制・社会保険制度の見直しが
進められる見通しであり、「壁に縛られずに働ける社会」への転換が
期待されます。令和7年度の税制改正は、「働きたいけど壁が気になる」と
いう悩みを抱えていた方々にとって、前向きな一歩となる内容です。

当事務所では、企業様向けの実務対応アドバイスから、
個人の税務相談まで幅広く対応しております。お気軽にご相談ください!


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