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スタッフ日誌「青空文庫」

 

そんなにもあなたはレモンを待ってゐた・・・

高村光太郎の「レモン哀歌」のはじまりの一文です。
中学生のとき、国語の授業でこの詩を見てから、すぐに詩集「智恵子抄」を
買って何回も何回も読み返した時期がありました。

なかでもお気に入りの詩は「深夜の雪」
なんとはない冬の夜を書斎で過ごしている情景なのに
言葉ひとつひとつがとても心地よくて大好きでした。

わたしにとって詩集「智恵子抄」は、初めて読んだ中学生のときから
なぜか数年に一度、周期的に(?)読み返したくなる時期がやってきます。
詩集全般をとおして、何がわたしの心を揺さぶるのか
わからないまま今まで過ごしてきましたが・・・。

最近、携帯に「青空文庫」のアプリが無料で入っていることに気付き、
何気なく読み始めたことで、また「智恵子抄」を読み返しました。
やはり好きです。
また何度も読んでいるうちに、わたしの心を揺さぶっていたのは
『純粋』というキーワードではないのかなと思えてきました。

何かをただ純粋に思う気持ち。
「何かを思う」ということさえ超えて、
ただただ存在自体が「純粋」であるということ。
その尊さが俗世に生きている(?)わたしの心を揺さぶっているのでしょうか。

「純粋」になにかを思うこと。
お客様を思う「純粋」なきもち。
仕事をしていく上でもいつまでも忘れてはいけないことだと
あらためて考える機会になりました。

「青空文庫」には他にも著作権が消滅した文学作品がたくさんあるため、
最近は電車の中で、三島由紀夫や太宰治、安部公房 等々、
昔からなじみのある文学作品を読み返したり、
また今まで読んだことのなかったそれらの作者が寄稿したエッセー風の作品
などを読むことにはまっています。

今までは読みたくなったら毎回本を購入していたわたしにとって、
本当に便利で楽しい時代だなあと改めて今のIT産業の発展に感謝です。

 

 

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