先日、大阪市内のあるお客様のところへ「書面添付制度」を
利用するための監査を行ってきました。
「書面添付制度」とは、
税理士にだけ認められた権利で、税務申告書を提出する際に、
その内容が正しいことを税理士が確認する書類を添付する制度のことで、
申告書に記載されている事項が事実に基づく内容であることを
税理士が太鼓判を押すものです。
これを行うと、税務署は税務調査の前にその税理士から意見聴取しなければなりません。
意見聴取により税務署の疑問点が解消された場合には、
税務調査を行わなくて済むこともあります。
書面添付は税理士が顧問先の帳簿等を細かくチェックし、
事業の概況、当期の業績などの詳細と合わせて書面に記載しなければならないため、
今回は、半日かけて社長、経理やシステムの担当者などから
話を伺い、現場を確認しながら念入りに帳簿の監査を行いました。
普段は、お客様がキャッシュレーダー等で入力された後のデータや、
お客様との話しを基に監査をしているため、
なかなか工場などの現場を見る機会はありませんでしたが、
今回のように実際に現場に行き、状況を見て確認できることで、
コストの変動などの原因やお客様の強みに気付く点が多くありました。
以前、私が自動車業界の工場で経理を担当していた頃は、
わからないことがあると、とにかく現場へ足を運び、
担当者や現場の方々に教えていただき自分の目で確認していました。
現場を見て、話しを聞くことでわかることもたくさんあります。
このような制度を利用し、お客様のことをより理解することで、
多面的で具体的なアドバイスができるように活かしていきたいと思います。