「消費税」という言葉について、
良い印象を持たれる方は少ないかもしれません。
消費税は、消費者が納付すべき税金を事業者が預かり、
事業者が申告・納付する間接税方式を採用しています。
消費税の計算方法を確認しておきましょう。
おおまかな算式にすると、以下の通りとなります。
納税額=「売上に係る消費税」―「仕入に係る消費税」
そして、消費税は「課税取引」「非課税取引」「不課税取引」
の3種類に分類されます。
基本的には「課税取引」に注目して納税額を計算すればいいのですが、
売上・収入について「非課税取引」があった場合には注意が必要です。
消費税には95%ルールと呼ばれるものがあります。
売上のうちに非課税売上が占める割合が5%を超えると、
上記算式中の「仕入に係る消費税」の一部を
控除することが出来なくなります。
すなわち、非課税取引の割合が増えると、
納税額が増加する可能性があるのです。
非課税取引の代表的なものとして、土地の譲渡があります。
土地の譲渡対価を他の売上高と合算した場合に、その対価が5%を超えると、
主たる事業内容が全く同じものでも、
従来と消費税の計算方法と異なります。
土地の譲渡なんてほとんどないし、イレギュラーな取引だし
消費税の納税額が変わるのには疑問が残る…
そういった場合に申請出来るのが、
「たまたま土地の譲渡があった場合の課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請書」です。
通称、「たま土地」
その非課税取引が単発なものであり一時的なものであって、
事業の実態を反映していないものである場合には、
前期又は前期以前三年間の平均の課税売上割合を用いて、
消費税の納税額を計算することが出来ます。
ただし、この規定は承認を受けた日の属する課税期間から
適用となりますので、申請書は余裕をもって提出してくださいね。
また、「申請」であるので適用出来ない場合があることにも
ご注意ください。
無知は罪…
世の中には知っているか知らないかというだけで、
意図しないままに損をしていることが多々あります。
常に周りの情報にアンテナを立てて、有益な情報収集に努めたいものです。