平成29年度の税制改正により、配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しが行われ、
平成30年分の所得税から適用がスタートしております。
配偶者控除及び配偶者特別控除の適用に当たっては、所得者本人の所得制限が設けられ、
合計所得金額が1,000万円を超える場合は適用がなくなり、1,000万円未満で
ある場合も3区分に分けられ、段階的に控除額が異なることとなりました。
さらに、配偶者特別控除の適用に当たっては、所得者本人の合計所得金額の区分と
その配偶者の合計所得金額に応じて控除額が異なります。
これらの改正を受けて、今年の年末調整から提出する書類が変更されております。
これまでは、「給与所得者の扶養控除等申告書」と「給与所得者の保険料控除申告書 兼
配偶者特別控除申告書」の2種類の書類となっておりましたが、今年の年末調整からは
「給与所得者の扶養控除等申告書」「給与所得者の配偶者控除等申告書」「給与所得者の
保険料控除申告書」の3種類の書類を提出することになります。
そのうち「給与所得者の配偶者控除等申告書」には、給与所得者本人と配偶者の合計所得
金額の見積額を記載することとなり、これらの金額をもとに配偶者控除及び配偶者特別
控除の判定や控除額の計算をすることになります。
これに記載する金額は、直近の源泉徴収票や給与明細書等を参考に記載することになり
ますが、見積金額と確定額に差額が生じた場合には、翌年1月末までの源泉徴収票を
交付する前であれば、年末調整の再調整をすることができるようになっております。
「給与所得者の配偶者控除等申告書」の記載内容については、従業員の皆さんから
多くの問い合わせがあることが予想されます。
国税庁のホームページに各様式とその記載例が掲載されておりますので、
年末調整事務を担当される方は事前にその記載内容のご確認をお願い致します。
国税庁ホームページ
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/mokuji.htm