こんにちは!
読書の秋、スポーツの秋の季節になりましたね!
今回の税理士通信では、「決算書」について取り上げます。
決算書は事業年度ごとに作成するものであり、決算書をベースに法人税などの
申告書を作成しています。
そんな決算書ですが、作成する税理士事務所・会計事務所によって内容がかなり
変わります。
例えば、勘定科目の金額です。
えっ!金額が変わるの!?と思われるかもしれませんが、取引の内容からどの
勘定科目を選ぶかにより、各科目の金額は左右されます。
勘定科目の選択は、税理士や事務所の担当者が会計データに基づき取引の内容を
しっかりと確認していれば、問題となることはありません。
しかし、取引先の名前と金額だけを見て、この勘定科目だろうと推測で選び、
処理をすることが常態となっている事務所も一定数あります。
小さい金額であれば、それほど影響はありません。しかし、そのような処理が
積み上がり金額が大きくなると、税金の計算が変わることがあります。
場合によっては、納める必要のない税金を納めてしまうこともあります。
さらには、推測で勘定科目を選ぶことが多くなると、企業の実態を適正に反映した
決算書とならず、正しくない数字で経営判断をするおそれもあります。
したがって、取引の内容をしっかりと確認し、根拠を持って勘定科目を選んで
いない場合は、決算書の質が下がってしまいます。
決算書の表示の仕方も、事務所によって差があります。
表示の仕方には、次のポイントがあります。
①表示する場所が適正か
(本業の収入・費用と、本業以外の収入・費用では区分が異なります)
②複数の処理が認められる場合には、金融機関の評価を意識した最適な
処理・表示であるか
①については、例えば、本業に直接関係する売上であるにもかかわらず、
売上ではなく雑収入(本業以外の収入)の処理をしていることで、営業
利益が少なく表示されることです。
このような表示場所の判断によって、各項目の利益金額や利益率が変わって
しまい、金融機関の評価に影響することがあります。
取引内容を理解した上で、「収入は上に、費用は下に」という観点で
処理・表示することで金融機関の評価が高まる可能性があります。
②については、かなり専門的な内容のため、ここでは具体的な説明は省略
します。
①②のポイントを意識して、決算書を作成している事務所は多くありません。
その分、前述した①②のポイントを意識し、処理・表示をした決算の質は
高いと言えます。
①②を行うためには、会計・税務の知識やノウハウはもちろん、手間や時間が
かかります。
金融機関の視点も必要です。
ゆたか税理士法人では、お客様の自計化により、監査担当がお客様の入力した
会計データを確認、必要に応じて修正を行う「監査」の仕組みを構築しています。
一定以上の金額の取引については、請求書を確認するなど、独自の監査の仕組み
により、質の高い決算申告書の作成につなげています。
質の高い決算書により、金融機関からの信頼はもちろん、補助金や税制優遇の
活用にもつながっています。
税理士事務所や会計事務所を選ばれる際は、税理士や事務所の担当者が取引の
内容をしっかりと確認する仕組みがあるか、決算書の表示の仕方にも意識が
向けられているか、なども事務所選びのポイントに加えてみてはいかがで
しょうか?
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